商標判例読解65 「南三陸キラキラ丼」事件(組合長名義でなされた商標登録の無効請求が斥けられた事例)
業務分野:商標
カテゴリー:判例
著者など | 中田 和博 |
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業務分野 | 商標 |
出版日 | 令和2年5月15日 |
掲載誌・出版物 | 特許ニュースNo. 15170 |
出版社 | 一般財団法人 経済産業調査会 |
概要
当事務所・商標判例研究会による連載「商標判例読解」の第65回
事件番号:令和元年(行ケ)10101号
係属部:知財高裁第4部(裁判長裁判官:大鷹一郎)
判決日:令和元年12月19日
結 論:請求棄却
関連条文:商標法4条1項10号、15号及び19号
出 典:最高裁判所ウェブサイト、J-PlatPat
原告が経営するホテルでは、賛同する有志とともに、「南三陸キラキラ丼」と称する海鮮丼を提供することで,多くの観光客などの来訪による町おこしキャンペーンを始めた。しかし、その後、南三陸観光協会の支援を受けるなどして発展するうちに、商標「南三陸キラキラ丼」の使用主体は南三陸町飲食店組合として需要者に認識され周知になった。
その結果、原告自らは「南三陸キラキラ丼」の商標登録をすることができなくなったばかりか、同組合の組合長名義による商標登録は商標法4条1項10号(他人の周知商標に類似する商標)、同15号(他人の商品・役務と出所混同のおそれがある商標)又は同19号(他人の周知商標と類似で不正目的で使用する商標)に該当したものとして無効審判を請求したが棄却され、知財高裁もその審決を是認した。
なお、本件判決については、現在上告中である。
(詳細は特許ニュース令和2年5月15日号をご覧ください。)
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