商標判例読解75 「一升餅」由来の商標「一升パン」は識別力を有するとして無効審判が排斥された事例
業務分野:
カテゴリー:判例
著者など | 中田 和博 |
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出版日 | 令和5年2月24日 |
掲載誌・出版物 | 特許ニュースNo.15842 |
出版社 | 一般財団法人 経済産業調査会 |
概要
当事務所・商標判例研究会による連載「商標判例読解」の第75回
事件番号:令和3年(行ケ)第10154号 係属部:知的財産裁判所3部(裁判長裁判官 東海林 保) 判決日:令和4年5月31日 結論:請求棄却 関連条文:商標法3条1項3号及び同法商標法4条1項16号 出典:裁判所ウェブサイト及びJ-PlatPat 本件登録商標「一升パン」は、通常は組み合わされることのない「一升」の語と「パン」の語とが組み合わされ、まとまりよく一体的に表された造語であることに加えて、本件商標に係る取引者、需要者には、広く一般消費者が含まれることからすれば、1歳の誕生日を迎えた子供のお祝いをしようとする者の間において「一升パン」と称するパンを用いる例がみられることや、これらの者を顧客として「一升パン」と称するパンを製造、販売する業者が存在するからといって、「一升パン」の語が、本件商標に係る取引者、需要者の間において、原告が主張するような品質又は用途のパンのみを表示する語として取引上普通に使用されている実情があるとはいえないとして、指定商品「パン」に係る本件登録商標の自他商品識別力が肯定された。 (詳細は特許ニュース令和5年2月24日号をご覧ください。) |
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