商標的使用論・商標機能論・商標法26条、権利濫用論等の違いからみた 『商標権侵害と対応策』 ~どのように攻め、どのように守るか~
講演・セミナー
- 日時
- 2023年3月17日 13:30~16:30
- 講師
- 青木 博通
- 会場
WEB配信
- 主催
- 発明推進協会
- 外部URL
- http://www.jiii.or.jp/kenshu/2023/0317.pdf
- 業務分野
- 商標
講演概要
◆商標権侵害について、「攻め」と「守り」の2つの視点から解説します。
◆「どのように攻めるか」については、商標権侵害の重要な要件である、商標の類否、商品・役務の類否、商標の使用の定義について解説します。商標権侵害を主張・立証する際に、どのような視点で「取引の実情」を見るか、どのような証拠を揃えるかについても解説します。
◆「どのように守るか」については、商標的使用論(自己の商品等の出所表示として使用していない場合は侵害を否定)、商標機能論(商品等の出所表示機能を害さない場合には実質的違法性が阻却される)、商標法26条(商標権の効力の制限)、権利濫用論(公正な競争秩序の維持を害する場合には権利行使は許されない)、無効の抗弁(登録無効事由がある場合には権利行使できない)などの法理について、最新の裁判例に基づき解説します。
◆特に、違いの分かりにくい、商標的使用論、商標機能論、商標法26条、権利濫用論については、相互の関係についても解説しますので、これらの法理を使い分けた効果的な守りの戦略を立てることができます。
◆最後に、商標権侵害否定の法理の日米欧の比較も行いますので、グローバルな視点で、商標権侵害回避の手法を身に着けることができます。
Ⅰ はじめに
Ⅱ 商標権侵害の要件等(攻める場合)
1.商標の類否(結合商標、図形商標、新しいタイプの商標等)
2.商品・役務の類否(商品と役務の類否、リアルと仮想商品等)
3.商標の使用の定義(商標の剥離抹消・変更は侵害か?)
4.取引の実情(著名性、唯一性、称呼の発生、対面販売等)
5.証拠(SNS、アンケート、広告等)
Ⅲ 商標権侵害否定の法理(守る場合)
1.商標的使用論
2.商標機能論
3.商標法26条(商標権の効力の制限)
4.権利濫用論(権利取得過程、権利行使過程など)
5.商標的使用論、商標機能論、商標法26条、権利濫用論の違い
6.消尽論(商標機能論VS消尽論)
7.その他の法理(無効の抗弁、不使用の抗弁、先使用権等)
Ⅳ 裁判例(侵害例と非侵害例)
1.商標的使用論を使った裁判例(塾なのに家庭教師判決等)
2.商標機能論を使った裁判例
(フレッドペリー並行輸入最高裁判決等)
3.商標法26条を使った裁判例(Pitava判決等)
4.権利濫用論を使った裁判例(メロン熊判決等)
5.消尽論を使った裁判例(ローラーステッカー地裁判決等)
6.その他の法理(無効の抗弁、不使用の抗弁、先使用権等)
を使った裁判例
Ⅴ 商標権侵害否定の法理をどのように使い分けるか
Ⅵ 商標権侵害否定の法理の日米欧の比較
Ⅶ コンセント制度が導入された場合の商標法、不正競争防止法上の対応策
Ⅷ まとめ
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