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商標判例読解41 「アイライト」事件(不使用取消審判における「商標的使用」について)

著者など 富所 英子    ユアサハラ法律特許事務所/商標判例研究会
業務分野 商標
出版日 平成28年8月16日
掲載誌・出版物 特許ニュースNo.14265
出版社 一般財団法人 経済産業調査会

概要

当事務所・商標判例研究会による連載「商標判例読解」の第41回

 

事件番号:平成26年(行ケ)第10234号 審決取消請求事件

係属部:知的財産高等裁判所第4部(裁判長裁判官:髙部 眞規子)

判決日:平成27年11月26日

結論:請求棄却(審決維持)

関連条文:商標法50条

出典:最高裁判所ウェブサイト

 

本件は、原告が商標法50条に基づき、被告の商標登録に対して行った不使用取消審判において、特許庁が被告による使用の事実を認め、審判請求は成り立たないとの審決をしたことから、原告が審決の取消を求めた事案である。

商標法50条による不使用取消審判を請求された場合、取消しを免れるためには、審判請求の予告登録前3年以内に、日本国内で、商標権者等が審判請求に係る指定商品・役務のいずれかについて、登録商標の使用をしたことを証明する必要がある(商標法50条1項及び2項)。ここで、「登録商標の使用」とは、一般的に「自他商品・役務の出所表示機能を果たす態様での使用」、即ち「商標的使用」であることが必要と言われている。しかしながら、本判決では「当該商標がその指定商品又は指定役務について何らかの態様で使用されていれば足り、出所表示機能を果たす態様に限定されるものではないというべきである。」との見解が示された。

 

【本件商標】(被告の登録商標)

登録第602699号「アイライト」

指定商品:第11類「電球及び照明用器具」

 

【本件ラベル】

アイライト

 

本件の争点は、①被告が提出した証拠から本件行為(本件商標が付された個装箱で包装したメタルハライドランプ水中灯を納品した行為)を認定できるか否か、及び②本件行為が商標法50条所定の「使用」の事実に該当するか否か、である。

本判決は、争点①については、本件行為を認定できるとした審決に誤りはない、と判断した。

争点②については、被告はメタルハライドランプ水中等「アイライト」(形式「M2000BW/V」)を、本件ラベルが貼付された個装箱に入れて売却・納品したものと認められ、これは商標法2条3項2号所定の「商品の包装に標章を付したものを譲渡」する行為であるから、商標法50条所定の「使用」の事実が認められると判断した。

そして、「アイライト」は出所表示機能を果たしていなかった(商標的使用ではなかった)、との原告主張に対し、まず「商標法50条の主な趣旨は、登録された商標には、その使用の有無にかかわらず、排他独占的な権利が発生することから、長期間にわたり全く使用されていない登録商標を存続させることは、当該商標に係る権利者以外の者の商標選択の余地を狭め、国民一般の利益を不当に侵害するという弊害を招くおそれがあるので、一定期間使用されていない登録商標の商標登録を取り消すことについて審判を請求することができるというものである。上記趣旨に鑑みれば、商標法50条所定の「使用」は、当該商標がその指定商品又は指定役務について何らかの態様で使用されていれば足り、出所表示機能を果たす態様に限定されるものではないというべきである。」との見解を示した(下線は筆者による)。その上で、本判決は、本件ラベル上の「アイライト」の表示が、出所識別機能を発揮していなかったとは言えないと認定し、原告の主張を二重に退けた。

 

なお、記事の全文は「特許ニュース」No. 14265(平成28年8月16日号)をご覧ください。

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