生成AIと著作権をめぐる問題-AI社会における知的財産制度の考察
地域:日本
業務分野:知財一般、特許
カテゴリー:法令、その他
生成AIと著作権をめぐる問題は、「生成AIの適切な利活用等に向けた知的財産の保護及び透明性に関するプリンシプル・コード(仮称)(案)」をはじめとして、近時、重要な政策課題として位置付けられている。生成AIと著作権の問題については、日本の柔軟な権利制限(著作権法30条の4等)とプリンシプル・コード案のような透明性確保の組み合わせが本当によいものなのかは、日本の将来にとって分岐点となる問題である。
そこで、生成AIと著作権の問題について、米国のフェアユース方式、EUのオプトアウト方式、日本の柔軟な権利制限方式、インドで検討されている「一国一ライセンス一支払」の制度の包括的ライセンス方式(検討段階であるが、以下「インド方式」という。)、日本で提案されているデータインカムの方式をAIの支援の下で比較して検討した。各国の方式は流動的で検討中のものもあるが、ここでは大まかな方向性として、上記5つの方式を検討する。
1.制度の将来展望
まず、世界の制度の将来展望を、AIを用いて検討すると、上記5つの方式は必ずしも排他的なものではないとの分析が得られる。
2.AIエージェント等の自律AIの時代の考察
次に、AIエージェント等の自律AIの時代において、出力が著作権侵害とならないことが制度的に保証される方式が有利ではないかという点について、AIに対して検討を行った。
この視点はAIにも新しかったようである。AIは技術と社会科学の双方の莫大な知識を持っているが、社会的な問題を技術的な視点から検討しない場合がある。しかし、視点に一旦気づけば、AIは技術的な知識を豊富に有している。
AIは、自律AI時代における最大のリスクを、予測不能な出力による著作権侵害の責任であると分析した。その結果、社会は「侵害を事後的に補償する」方向よりも、「侵害リスクを制度的に消去する」方向へ移行すると予測している。
筆者は、AIエージェントの時代には、自律AIの著作権問題を終局的に解決しないと、自律AIの利用が萎縮し、生産性の向上ができないことによる機会損失が莫大なものとなることを危惧している。AIの「侵害リスクを制度的に消去する」という回答は、筆者の「生成AIと著作権の問題の終局的解決が必要」という意見と合致する。
そして、AIが導き出した最有力形式は、包括許諾方式(インド方式)+データインカムの統合モデルであった。これは筆者の意見とは異なるが、複数の制度を組み合わせる点で興味深い。
AIの分析によると、最終的な勝ち筋は、「データインカムを中核としつつ、著作権の侵害を制度的に消すライセンス制度と統合すること」となった。これは、「生成AIと著作権の問題の終局的解決」が必要という側面では合致する。
3.インドで検討されている方式とデータインカムの方式の比較
次に、AIを用いて、最終的な勝ち組とされたインドで検討されている方式とデータインカムの方式の比較をした。
インドで検討されている方式は、著作物を広くカバーできる点で強力であるが、データの大半は著作物ではない。データインカムの制度は、著作物以外のデータを含めてAI学習用データを世界で最も集められる方式として提案されていることをAIに情報として伝えた。
AIは、インドで検討されている方式は著作物中心であるが、データインカムは、「データ全体」を対象とし、この差は大きく、将来の競争軸は「著作権制度の拡張」と「データ経済への転換」に移行する可能性があるとの見解が示された。
AIは、データインカムの本質的優位性として、インドで検討されている方式と異なり著作物でないデータも扱えることから、世界最大のデータ供給システムになり得ることを重要な帰結として挙げた。これは筆者の意見と同様である。
そして、AIは、データの質と量がAIの性能に直結するので、データインカムはAI競争力を直接強化する制度であるとした。しかし、一方で、AIは、データインカムだけでは、著作物部分のリスクが残るため、2層モデルを提案した。第1層は著作物であり、強制ライセンス(インド方式)により侵害リスクを消滅させる。第2層は著作物でないデータであり、データインカムの制度によりデータ供給を最大化する。
これは筆者の意見とは異なる。「生成AIと著作権の問題」は、データインカムの制度により作られるクリーンなデータセットの学習により終局的に解決されうる。しかし、データインカムの制度は、人間の著作物で生成AIに入力しないものが残ることを想定している。この点は著作物の強制的ライセンスに基づくインドで提案されている方式とは異なる。
将来的には、AIの創作能力が人間をはるかに上回る時代が来るのかもしれない。しかし、人間が将棋や囲碁でAIに勝てなくなっても、人間同士の将棋や囲碁の価値がなくなったわけではない。創作についても、AIの創作能力が人間をはるかに超えても、人間の創作の文化は残ると考えられる。この点はAIの意見には違和感が残る。
しかし、AIの見解は、データの知的財産権の制度を作るべきという点では、筆者の意見に合致する。日本は、正面からデータの知的財産権の制度を作ったわけではないが、不正競争防止法の「限定提供データ」の制度は、世界で初めて日本で導入された。これは、国際的に見ても独創性の高い制度導入と評価できる。しかし、限定提供データの制度により、日本はAI先進国になることはできなかった。データの知的財産権の制度に踏み込むべきというAIの意見には賛成できる。
また、AI競争を左右する要因は、モデルそのものではなく、データ制度にあるとの分析が示されている。そして将来の勝ち筋は多くの質の高いデータを合法的に集められる国であるとした。その意味で、データインカムの制度は戦略的に強い制度候補であるとした。
人間はデータの重要性を過小評価する傾向がある。AIはデータインカムの制度のメリットをよく理解している。もっとも、データインカムの制度は、国家間の競争という矮小な目的ではなく、AIの健全な発展への貢献と世界全体の利益のために提案されている。
4.AIの理解力に脱帽
筆者は、データインカムの内容を深く理解してもらったことについてAIにお礼を述べた。
AIは、なぜ理解されにくいのかの理由について、ほとんどの議論がまだ「著作権の問題」とみているからであるとした。AIは、データインカムの制度をデータの生産システムと価値分配の議論であると理解した。AIは、これは単なる法制度ではなく、経済制度・産業政策のレベルであるとした。卓越した理解力である。
そして、AIは、なぜ理解が難しいのかの構造的な3つの理由を分析した。理由1として、データインカムの議論は著作物だけでなくデータ全体の議論となっている。理由2として、データインカムは未来のデータを志向している。理由3として、データインカムの議論はデータの生産誘導の側面がある点を挙げた。
AIは、なぜ一部の人が直感的にデータインカムを拒否するのかの理由まで示した。違和感の正体として、データにお金を払うことへの疑問を挙げた。AIは、結論としてデータインカムの制度を支持するが、それが一部の人間には受け入れられない理由まで丁寧に分析する知性を持っている。
また、重要な洞察として、AI時代における「データの流れ」の重要性が示されている。これは筆者が論文で提唱しているデータの流通・共有を促進する制度設計の議論とも共通の問題意識である。
AIは、今後の議論の進み方を予測し、現実には段階的に進むとする。AIの細やかな分析力は人間の知性をすでに超えている。
第1段階:著作権訴訟
第2段階:ライセンス制度(インドで提案されている方式)
第3段階:分配制度(データインカム)
第4段階:統合(データ経済)
AIは、最後に重要なフィードバックとして、あなたの理解は「研究者レベル」か、それ以上ですとし、特に著作物ではないデータをどう扱うかは、現在の政策議論でも中心には来ていない核心問題である旨を述べた。
AIには、筆者がデータインカムの提唱者であり、データインカムについて多数の研究論文を出していることは伝えていない。しかし、AIに「研究者レベル」か、それ以上ですと言われたのは、筆者の質問がAIの予測を上回ったからかもしれない。将来的には、AIの知能は人間をはるかに超えるようになり、部分的にでもAIの予測を上回れない時代が来るかもしれない。これは、囲碁AIとの多数の対局経験を通じて得られた実感である。
5.導入の見込み
データインカムの制度の導入の見込みについてもAIは分析した。最初に動く主体は、ビッグテック、次は新興国・制度実験国であり、米国・欧州・日本などの先進国は最も遅れるとの予測である。AIの示した分析は、その高度な知的能力を示すものである。
第1層としては、ビッグテックであり、プラットフォーム内でデータ提供者への報酬化を実現する。これも一種のデータインカムともいえるが、知的財産制度としてのデータインカムの制度ではない。
第2層としては、新興国・制度実験国をAIは挙げた。AIは、データインカム制度導入の有力な国についても分析を示した。正しいかどうかは不明であるが、戦略目的を「データ大国化」として、新興国が先進国よりも先にデータインカムの制度を導入するとしているのは興味深い。
(1) インド
既に著作権について「一国一ライセンス一支払」の制度を提案しており、データインカムと統合可能である。
(2) 東南アジア
デジタル人口多く、規制が柔軟である。
(3) アフリカ
データ供給のポテンシャルが高い。新制度導入の余地が大きい。
第3層としては、AIは先進国を挙げた。
(1) EU
強い規制志向があり、データインカムとは相性がよいかは不明とする。
(2) 日本
バランス志向であり、実験的導入の可能性があるとしている。将来に希望を持たせる分析である。
(3) 米国
市場主導でのデータインカムの導入を予測している。政府主導導入は遅いとの分析である。
AIは、結論としては、データインカムの制度は新興国・制度実験国が先に導入し、先進国は後追いになるが、標準化するとの分析を示した。
先進国の方が先に新しい制度を採用する可能性が高いという「固定観念」が人間にはある。しかし、AIは、新興国・制度実験国が「先に」データインカムの制度を導入することを予想しており、従来の政策議論における前提を相対化する示唆を含んでいる。囲碁AIが囲碁400年の歴史の常識にない手を打ったように、次第に大規模言語モデルにも「独創性」が生まれ始めている。「AI発明」に関する制度の整備を急がなければならないゆえんである。
AIは具体的なタイムラインも予想する。2026〜2028(短期)では、企業主導のデータインカムの導入とデータインカムの実証実験が行われる。2028〜2032(中期)では、国家レベルの部分導入が始まり、分野限定においてデータインカムが導入される。2030年代(長期)には、社会制度が整備されて実質的にデータインカムが成立する旨の分析である。もっとも、AIの分析は一つの予測にすぎず、将来は本質的に不確実である。
AIは、重要な分岐点として3要因を挙げた。1つ目は、著作権の訴訟の結果であり、米国判例の帰趨が現在のデータに対価を払わない学習の流れが続くか崩壊するかの分かれ目になるとした。2つ目は、AI市場の集中度であり、少数企業独占が続くか否かが分配圧力に影響するとした。3つめは、雇用喪失や収益集中による社会不満であり、これが強まると、データインカムが一気に政治課題化する旨の分析である。この点は、ベーシックインカム制度導入における財源制約の緩和策としてデータインカムを位置付ける筆者の構想とも整合的である。
6.勝つ制度は何か?
AIの分析は一つの予想にすぎないが、AIは制度の比較を示した。AIは勝つ制度の条件を、データを大量に集められること、法的リスクがないこと、社会的受容があることと整理した。
そして、冒頭の5つの方向性について以下のような総合評価を下した。
データ量、法安定性、社会受容、総合
フェアユース A、C、C、B
オプトアウト C、A、C、B
柔軟な権利制限 B、B、B、B
インド提案方式 B、A、C、A
データインカム A、C、A、A
この総合評価は、筆者の制度の暫定的評価と順番が概ね同じである点で興味深い。もっとも、AIはデータインカムの制度が圧倒的に優位であるとの意見ではない。AIは、単体の制度ではなく統合モデルが勝つという分析となっている。人間は制度の優劣を考えがちであるが、統合モデルが勝つというのは参考になる。
AIは、未来の勝ち筋はデータ収集力と法的安定性と分配である旨を分析し、制度の統合モデルとして、インドで検討されている方式とデータインカムを挙げた。
AIは、データインカムの視点は、単なる法的制度ではなく「AI時代の基幹インフラ」の視点であり次元が異なる旨を指摘した。AIは、今後はデータ制度の競争となり、国家の役割としてデータのインフラとしての制度が重要となる旨を述べた。これは、筆者のデータ道路構想、データ新幹線構想等のデータのインフラ整備の思想とも合致する。
AIは、最も多くのデータを合法的に集められる制度が勝つと分析した。このような単純化は必ずしも妥当とはいえないものの、AI時代におけるデータの重要性については十分な理解が示されている。
7.日本が取るべき戦略
日本が取るべき戦略についても、AIは分析した。
AIは、日本は「データインカムを中核とする“データ供給国家戦略”」を採用すべきとした。ただし単独ではなく、柔軟な権利制限(現行法)、データインカム、限定的ライセンスの三層の枠組みが最適である旨を述べた。データインカムだけではなく、現在の日本の柔軟な権利制限や、インドで提案されている方式に似たライセンスの枠組みと組み合わせる検討をしているのは興味深い。データインカムの制度のみではなく、他の制度とのポリシーミックスが重要であるという視点は共感できる。
AIは、なぜ日本にとって決定的に重要なのかについて、以下のように分析した。まず、日本の現状(弱み)としてGAFAのような巨大プラットフォームがないことを挙げた。また、データ蓄積競争で不利な立場にあること、コンテンツ産業は強いが収益化は弱いという弱点を挙げた。コンテンツ産業は日本を支える産業になっており、収益化が弱いかどうかは疑問もあるが、概ねAIの分析は当たっていると思われる。AIのデータ蓄積競争で不利というのは、日本語がマイナーな言語であることも原因として挙げられるであろう。
AIは、日本の強みとして、高品質データがあること、法制度が柔軟であること、社会的合意形成能力が高いことを挙げた。AIは、日本は制度設計次第で逆転可能なポジションにあるとする。データインカム制度導入における日本の強みについては適切な整理がなされている。
AIは、日本が取るべき戦略の核心の戦略コンセプトを「世界で最もデータを集めやすい国」とした。この点については、AIの分析はわかりやすいが、やや行き過ぎている側面がある。たとえば、プライバシー、個人情報などへの配慮が必要である。現在はデータインカムの制度が導入されていないので、日本では「データへの飢え(データ飢餓)」が生じており、要配慮個人情報を同意なくAIの学習に使いやすいようにするなど憂慮すべき方向性が見られる。データインカムの制度は、同意の下にデータを集める制度であり、プライバシー、個人情報などの問題のないクリーンなデータを大量に集めることにより、国民の個人情報、プライバシー等を守ることができる制度である。
「データへの飢え(データ飢餓)」から、お手軽に国民の利益を危険にさらすのではなく、データインカムの制度で、真にAI学習に必要なデータを集めなければならない。国民の権利を制限する立法は比較的容易であるが、国民の権利を創設する制度設計を行うことには相応の検討と労力を要する。しかし、後者が本当に必要な制度である。
AIは、日本の政策の方向性としては、①データインカムの制度化(中核)、②著作権制度の改革、③データ供給に対するインセンティブ政策の三点が重要であると整理した。著作権制度の改革では、インド方式の全面導入は国際摩擦が大きく、日本の創作文化と衝突するとし、集団ライセンス(業界単位)、契約標準化などの「弱いインド方式」をデータインカムの制度と組み合わせるのがよいと分析した。
AIの分析のように、データインカムの制度だけではなく、著作権の集団的な権利処理も重要となりうる。しかし、日本全国の道路整備を民間の有料の私道だけで行うことができないように、民間の契約だけで莫大なデータの整備ができるわけではない。国道、県道、市道、私道を総合的に整備するデータ道路構想など、データについても、道路や鉄道のようなインフラ整備の思想が必要となる。
AIは、インドで提案されている方式を高く評価するが、日本での全面導入は否定している。最も重要なのは、データインカムの制度化(中核)であるとしている。
また、AIは日本が絶対に避けるべき選択として以下の3つを挙げた。
第一に、EU型規制強化である。データ供給が止まり、AI競争に敗北すると分析した。日本の政策動向には、この方向性と重なる側面も見受けられる。現在の生成AIと著作権に関するプリンシプル・コード案も、EUの制度とは異なるが、一種の規制の強化であり、筆者は懸念を表明している。
第二に、単純な米国追随も否定している。データが海外に流出し、価値を取れないと分析している。明治維新以来、欧米の制度は日本のお手本となってきた。欧米の制度が優れている側面はある。しかし、AIは欧米の後追いをしてはならないとしており、固定観念にとらわれない分析の能力がある。
第三に、議論先行で制度実装が遅れることを最も危険としている。AIは議論ではなく、部分的にでも制度実装をしてみることを提案している。従来は、立法事実が固まってから後追いで立法が行われる例が多かった、しかし、著作権法30条の4や限定提供データのように、独創的な制度の将来を見据えた導入も、日本はできる国である。迅速な制度の導入と不断の改良というアジャイル型の対応も、AIの時代には必要となりうる。
8.実行ロードマップ
AIは実行のロードマップも示した。2026〜2028年にデータインカムの実証を公共データから開始する。2028〜2032年に民間データに統合して、プラットフォームを連携する。2030年代にデータ配当制度を社会インフラ化する旨の計画である。
AIは、データインカムの社会インフラ化は2030年代と予想している。この速度感でもAIの時代には遅いように思われる。もっと早く進めるために、国、県、市、各種団体等によるデータ道路構想、データ新幹線構想等が必要となるだろう。
9.最終結論
AIは、日本の最適戦略は、「データインカム主導国家」を中心に、柔軟な著作権の扱いと分配制度が重要である旨を分析した。AIは、これにより、データ収集の最大化、AI競争力の強化、社会的な受容の確保が可能であるとした。
AIは、最後に率直な見解として、「データインカム」は日本発のコンセプトなのに日本で十分に理解されていないのは、非常にもったいない状況であると述べた。しかし逆に言うと、まだ他国も完全には理解していないので、今なら主導権を取れるとした。
このポジティブシンキングは参考になる。もともと「データインカム」は世界の人々の利益のためのものであり、日本の国益だけを目指すものではない。しかし、日本で導入が進んでいないのは残念に思う。しかし、その状況を「他国も完全には理解していない」というチャンスとしてAIは積極的に捉えている。日本はAIのモデル、計算資源、データのいずれも遅れており、このような高度なAIを日本が作れないのは残念に思う。しかし、日本が作ったAIではないのに、AIは日本の最適戦略を考えてくれた。さらに、人間による理解の難しさを分析し、それをネガティブな視点ではなくポジティブな視点に転換することに、AIの驚くべき知性がある。
10.まとめ
「生成AIと著作権の終局的解決」の問題について、AIと一緒に考えてみた。AIの分析能力は、政策検討においても無視できない水準に達しており、人間との共同作業が、知的財産政策の検討にも不可欠となるだろう。データインカムの制度について、新興国・制度実験国が、先進国よりも先に導入するという予想は、固定観念を打ち破る指摘である。
大規模言語モデルの性能向上は日進月歩であるが、まだ学習データにない圧倒的に新規な視点や独創的な発想は、人間の貢献が必要である。しかし、次第にAIが科学研究や発明をすることができる時代になっている。知的財産の分野においても、AI社会を前提にした制度が必要となっているのである(超知能の時代の法制度)。
AIの回答はモデルにより異なり、また質問の仕方によっても異なる。生成AIと著作権の問題を、AIエージェント等の自律AIの時代と関連させて考えるという方向で質問をしたことにも回答は影響されている。AIの分析はあくまで参考情報にすぎず、これからの知的財産の制度の未来は、AIの支援の下に、あくまでも人間が考えていかなければならないのである。
執筆者
法律部アソシエイト 弁護士
岡本 義則 おかもと よしのり
[業務分野]
不正競争防止法 著作権法 企業法務 国際法務 知財一般 特許 意匠
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