インド:知的財産権審判部(IPAB)の廃止(2021年4月4日公布・施行)
地域:インド
業務分野:特許
カテゴリー:法令
裁判所改革条例(The Tribunals Reforms Ordinance,2021 No.2 of 2021)が2021年4月4日に公布され、即日施行された。2003年9月に設立された知的財産権審判部(Intellectual Property Appellate Board: IPAB)が廃止されることになり、IPABの機能は、裁判所に移される。
条例の中で、特許に関係する部分の要約は以下の通り。
1.特許法からIPABの記述がすべて削除され、IPABは管轄を失う。
2.特許法64条の「特許の取り消し(Revocation of patents)」については、特許侵害訴訟において高等裁判所(High Court)での反訴としてのみ取り消しが可能である。
3.特許法71条の「登録簿の更生(Rectification of register)」については、高等裁判所が更生手続きを行う。
4.特許法117A条の「審判請求(Appeals)」については、IPABに代わって高等裁判所が取り扱う。
5.IPABに係属中の手続きは、すべて高等裁判所に移される。
ただし、この条例は大統領令であり、国会の追認を受けられない場合、本条例は効力を失う可能性もある。(憲法123条)
執筆者
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外国特許情報委員会
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