ASEAN:ASPEC+開始(2026年4月6日)
地域:ASEAN
業務分野:特許
カテゴリー:法令、その他
2026年4月6日、シンガポール特許庁(IPOS)とASEAN加盟国の特許庁は、新制度「ASPEC+ (ASEAN Patent Examination Co-operation Plus)」を開始した。
「ASPEC (ASEAN Patent Examination Co-operation)」は、ASEAN加盟国の特許庁間で先行技術調査結果および審査結果を共有することにより、業務効率の向上、審査品質の向上、そして対応する特許の迅速かつ効率的な権利化を目的として、2009年6月15日に開始された、ASEAN 初の地域特許協力プログラムである。
ASPEC+は、このASPECの枠組みに追加された新たな任意のルートである。
ASPEC は、あるASEAN加盟庁で得られた肯定的な審査結果を利用して、後続の ASEAN 加盟庁での審査を迅速化する、「順次的」仕組みである。
これに対し ASPEC+ では、出願人は実体審査の開始時点で主たる審査庁(庁A)と1以上の参加庁(庁B)を選択し、選択したすべての特許庁に同時に ASPEC+ 申請を行い、選択した特許庁間で審査が 「並行して」行われる。
庁A は最初の先行技術調査・審査を行い、庁 B はその結果を共有しつつ意見交換を行い、各庁で先行技術調査・審査結果を調整しながら、10〜14か月の目標期間内に整合性の高い審査結果を得ることを目指す。
ASPEC+利用時の留意点
・いずれの庁からもオフィスアクションが未発行の段階で申請する必要がある。
審査結果は予測できないので、ASPEC+ の申請前に、対応の外国、例えば、日本、米国、またはEPで、特許を得ていることが好ましい。このような対応外国特許の結果によって、審査官が説得される可能性があるからである。
・対応出願のクレームは、同一または実質的に対応している必要がある。
・実際の審査の進捗は、引き続き各国の法律および実務によって制約を受ける。
例えば、タイでは方式審査と公開が完了した後でなければ実体審査請求ができない。
・特定の技術分野(例:医療用途クレーム)に関する特許適格性の判断基準が庁ごとに異なることがある。
・利用手数料は無料だが、選択した特許庁での先行技術調査手数料および審査手数料は必要である。
執筆者
特許部
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