韓国:特許審査猶予(遅延審査)制度改正(2026年5月14日施行)
地域:韓国
業務分野:特許
カテゴリー:法令
2026年5月14日付け改正特許法・実用新案法施行規則により、特許審査猶予(遅延審査)を申請した出願人は、審査官が当該出願の審査に着手していない限り、希望する審査時期(猶予希望時点)の変更や申請の取下げを随時行うことが可能となった。
改正施行規則は、2026年5月14日以降に行われるすべての変更申請・取下げに適用され、既に申請済みの審査猶予案件にも即時適用される。
1. 特許審査猶予(遅延審査)制度とは
特許審査猶予(遅延審査)制度とは、出願人が事業化(製品発売など)の時期に合わせ、通常審査よりも意図的に審査時期を遅らせることができる制度である。
・申請可能期間:審査請求日から9か月以内
・猶予可能期間:審査請求日から2年~出願日(PCT出願の場合は、国際出願日)から 5年の間で、出願人が希望する任意の時点(猶予希望時点)を自由に選択できる。
・審査請求料の納付延期:審査請求と同時に審査猶予を申請した場合、猶予希望時点の2か月前まで審査請求料の納付を延期できる。
(※通常審査では、審査請求の翌日までに納付が必要 )
・審査時期:出願人が指定した猶予希望時点から12か月以内に審査結果 (意見提出通知書)が提供される。
・申請ができないケース:分離出願、変更出願、無権利者に対抗した正当な権利の出願、および優先審査がすでに決定している場合は申請できない。
分割出願は、2025年7月11日以降に出願されたものから審査猶予の対象となっている(2025年7月11日施行改正特許法施行規則)。
2. 今回の改正内容
従来は、審査猶予を一度申請すると、申請後2か月が過ぎた後は猶予希望時点の変更ができず、市場の状況変化や製品発売日程の変動に柔軟に対応できなかった。
今回の改正により、以下のような柔軟な変更が可能になった。
・猶予希望時点の変更が自由化:審査着手前であれば、いつでも猶予希望時点を前倒し・後倒しのいずれにも変更可能
(※ただし、変更は、変更書(補正書)を提出した日以後の時点に限り認められる)
・申請の取下げも可能に:審査着手前であれば、審査猶予申請そのものを取下げることも可能
これにより、出願人は市場動向やビジネス上のタイミングに合わせて、特許審査の開始時期をより柔軟かつ戦略的にコントロールできるようになった。
執筆者
特許部
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