日本:登録商標の剥奪抹消行為
地域:日本
業務分野:商標
カテゴリー:判例
青木 博通弁理士
一般論として、登録商標の剥奪抹消行為は商標権侵害を構成しないとの大阪高裁判決があった(ローラーステッカー事件)。
但し、本件では、登録商標の剥奪抹消行為はなかったと判断されている。
大阪地判令和3年11月9日・令和2(ワ)3646
https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/734/090734_hanrei.pdf
https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/734/090734_option1.pdf
https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/734/090734_option2.pdf
大阪高判令和4年5月13日・令和3(ネ)2608
https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/175/091175_hanrei.pdf
(判旨)
「商標権者が指定商品に付した登録商標を、商標権者から譲渡を受けた卸売業者等が流通過程で剥離抹消し、さらには異なる自己の標章を付して流通させる行為は、登録商標の付された商品に接した取引者や需要者がその商品の出所を誤認混同するおそれを生ぜしめるものではなく、上記行為を抑止することは商標法の予定する保護の態様とは異なるといわざるを得ない。したがって、上記のような登録商標の剥離抹消行為等が、それ自体で商標権侵害を構成するとは認められないというべきである。」
執筆者
商標・意匠部パートナー 弁理士
青木 博通 あおき ひろみち
[業務分野]
不正競争防止法 著作権法 意匠 商標
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