エチオピア: 商標法の制定
地域:エチオピア
業務分野:商標
カテゴリー:法令
黒田 亮弁理士
エチオピア商標法が 2006年 7月 7日付けで公布された。実施規則の制定(2007年前半頃の予定)から 6ヶ月以内に施行される予定である。
この商標法の制定は、現地新聞への警告文(Causionary Notice)掲載と関連当局への商標寄託により民事・刑事の一般法による保護を受けるという従来の商標保護制度を変更するものである。
商標法の概要は以下のとおりである。
① 識別性を有する限り、文字・語・数字・図形・三次元形状も登録が可能である。一方、音響や香りから成る商標は登録できない。
② 品質の誤認を生ずるおそれのある商標、エチオピアで周知な商標と同一の又は混同を生ずる程類似する商標は登録できない。
③ 第一国出願日から 6ヶ月以内であれば、パリ条約 4条相当の優先権の主張が可能である。
④ ニース協定国際商品・サービス分類第 8版を採用する。
⑤ 一出願で多区分の指定が可能である。
⑥ 方式審査及び実体審査の後、異議申立のための公告に付される。(異議申立期間は実施規則で規定される予定)
⑦ 登録の存続期間は出願日から 7年間であり、その後も 7年単位で登録の更新が可能である。
⑧ 満了日から 6ヶ月以内であれば、登録の更新が依然可能である。
⑨ 登録更新に商標使用が条件とされることはない。但し、3年以上の登録商標の不使用は、登録取消請求の対象となる。
⑩ 移転及び使用許諾は、出願商標、登録商標共に可能である。
⑪ 商標登録によって侵害品の税関差押措置を受けることができる。
⑫ 従来制度下の寄託商標は、上記公布日から 18ヶ月以内に出願することが可能である。
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