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商標判例読解56 「ランバード」事件(図形商標に関する混同のおそれ)

著者など    ユアサハラ法律特許事務所/商標判例研究会
業務分野 商標
出版日 平成30年3月14日
掲載誌・出版物 特許ニュースNo.14647
出版社 一般財団法人 経済産業調査会

概要

当事務所・商標判例研究会による連載「商標判例読解」の第56回

 

事件番号:平成28年(行ケ)第10262号

裁判所:知財高裁第1部

判決日:平成29年9月13日

【本件商標】

【引用商標1】

【引用商標2】

裁判所は商標法4条1項15号の該当性について、以下のような点を総合的に判断したうえで、混同のおそれを認めた。

①本件商標の全体的な配置や輪郭等については、引用商標(特に上側部分)と比較的高い類似性を示すものであるということができる。

②商標の使用形態等における取引の実情について、
(1) 引用商標は主にスポーツウェアやスポーツ用品(運動用具)に関連する商品に利用されており、それらはワンポイントマークとして付されていることが多いこと、また、シューズ(運動靴)については、靴の側面に商標を付する表示形態が多く採用されている。そして、本件商標がワンポイントマークとして表示される場合には、そもそも、そのような態様で付された商標の構成は視認しにくい場合があり、
(2) 本件商標の指定商品が「被服」を始め「帽子、メリヤス靴下、スカーフ、サンダル靴、ティーシャツ」等であり、日常的に消費される性質の商品が含まれることから、商品の主たる需要者は、広く一般の消費者を含むものである。そして、このような一般の消費者には、必ずしも商標やブランドについて正確又は詳細な知識を持たない者も多数含まれているといえ、商品の購入に際し、メーカー名やハウスマークなどについて常に注意深く確認するとは限らず、小売店の店頭などで短時間のうちに購入商品を決定するということも少なくない。

したがって、本件商標は、商標法4条1項15号に該当するものとして商標登録を受けることができないというべきであるから、これと異なり、本件商標が同号に該当しないとした審決の判断には誤りがあるといわざるを得ない。

 

なお、記事の全文は「特許ニュース」No. 14647(平成30年3月14日号)をご覧ください。

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