ロシア:カスケード分割出願についての続報(2024年6月4日最高裁判決)
地域:ロシア
業務分野:特許、意匠
カテゴリー:判例
事件: KRKA 対 アストラゼネカ (事件番号:IPC-552/2022)
最高裁判決: 第300-ES23-29423号
最先の出願が特許登録されたあとに提出されたカスケード分割出願(*1)であっても、最先の出願の優先日を享受する権利を有する。
(*1)カスケード分割出願:最先の出願の孫出願やひ孫出願
事件概要
2023年10月に、ロシア知的財産裁判所(IPC)の幹部会(Presidium)は、すでに特許として登録されている最先の出願からのカスケード分割出願は、最先の出願の優先日を享受できない、と判決した。(記事「カスケード分割出願についての新たな制限」参照)
しかし、この事件はロシア連邦最高裁判所に上告された。
2024年6月4日、ロシア最高裁判所は、ロシア知的財産裁判所の幹部会の判決を取り消した。すなわち、出願人は、以前に提出された分割出願の世代数に関係なく、分割出願からさらに分割出願して任意の数の出願を提出することができ、どの世代の分割出願であっても、最先の出願の優先日を享受できることを明確にした。
執筆者
特許部
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