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米国:特許法の新規則施行の差止判決

中田 尚志弁理士

2007年 11月 1日からの施行が予定されていた特許法の新規則について、バージニア州東部地区連邦地裁は10月 31日、仮処分差止めを認める判断を下していたが、2008年 4月 1日、同裁判所は、当該新規則の施行の差止めを認めるサマリージャッジメント判決を下した。

判決では、米国特許庁は特許法第2(b)(2)条により手続き規則を作成することはできるが、実体的な規則を作成することはできず、そして、以下の新規則は実体的な規則であると判断している:

(1) 継続出願の数に制限を課す新規則78、及び RCEの数に制限を課す新規則 114は、特許法 120条及び132条に規定されている出願人の権利に影響を与えるものであり、実体的な規則である。

(2) 特許法は出願に含まれる請求項数に物理的制限を設けていないが、独立請求項 5/総請求項 25を規定した新規則 75は請求項数に物理的制限を設けるものである。また、新規則 265は、請求項数の制限を超えた場合に Examination supportdocument(ESD)の提出を要求しているが、ESDは、新規性(102条)、非自明性(103条)に関する特許庁の審査負担(131条)を出願人に転嫁するものである。そのため新規則 75及び 265は実体的な規則である。

なお、本判決に対して米国特許庁は 5月 7日付で控訴しており、今後、CAFCで審理される予定である。

執筆者

特許部化学班アソシエイト 弁理士

中田 尚志 なかた ひさし

[業務分野]

特許

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