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日本: 商標法改正

神蔵 初夏子弁理士

平成23年3月11日に閣議決定された、「特許法等の一部を改正する法律案」は平成23年5月31日に可決・成立し、6月8日に法律第63号として公布された。公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行される。

商 標 法
1. 再審の訴え等における主張の制限
(商標法(以下省略)第13条の2第5項、第38条の2、第39条および第68条第3項)
改正内容:
商標権の侵害訴訟の終局判決が確定した後に商標の無効審決が確定したとき等は、訴訟の当事者であった者は、その判決に対する再審の訴え等において、当該無効審決等が確定したことを主張することができないものとする。
背  景:
商標権の侵害訴訟等の判決が確定した後に当該商標権が無効となり、その無効審決が確定すると、それが再審理由となり確定判決が再審により取り消される可能性があり、紛争の蒸し返しとなり法的安定性を欠く結果となっていた。

2. 審決確定範囲の明確化(第43条の14、第55条の3、第60条の2及び第63条第2項)
改正内容:
異議申立についての決定および無効審判の審決が、指定商品または指定役務ごとに確定することを明確化。
背  景:
いかなる範囲で審決が確定するのか(事件毎か指定商品または指定役務毎か)について明文の規定がなかった。

3. 無効審判の確定審決の第三者効の廃止
(第56条第1項)
改正内容:
無効審判の審決の確定後に、当事者および参加人以外のものが、同一の事実及び同一の証拠に基づいて審判を請求することができるものとする。
背  景:
同一事実及び同一証拠に基づく審判請求であっても審判請求人の主張立証能力によって結論が変わりうる可能性がある。

4. 博覧会指定の廃止
(第4条第1項第9号及び第9条第1項)
改正内容:
特許庁長官による個別の博覧会指定を廃止し、特許庁長官の定める基準に適合する博覧会を保護の対象とすることとした。
背  景:
現行制度が必ずしも適切に利用されているとはいえず、博覧会の賞及び出品者の保護という観点から不十分であった。

5. 出願人・商標権者の救済手続きの見直し
(第21条、第65条の3及び附則第3条)
改正内容:
更新登録料の追納について、追納期間の徒過に正当な理由があるときは、一定の期間は追納することができるものとする。
背  景:
救済対象となる手続きが極めて限定的で、かつ、要件が厳格すぎて実質的に救済が図られていなかった。追納ができない理由を「その責めに帰することができない理由」から「正当理由」に緩和し、また、特許における翻訳文提出の救済手続きの改正と救済可能となる理由の文言をそろえた。

6. 商標権消滅後一年間の登録排除規定の廃止
(第4条第1項第13号) 
改正内容:

商標権が消滅した日から一年を経過していない他人の商標またはこれに類似する商標の登録を認めないとする規定を廃止。
背  景:
製品のライフサイクルが短くなる傾向にあり、早期権利取得へのニーズが高まっている。

参考:Webとっきょ 平成 23年 7月号(No.27)

執筆者

商標・意匠部アソシエイト 弁理士

神蔵 初夏子 かみくら はなこ

[業務分野]

意匠 商標

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