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南アフリカ共和国: 宣言書における虚偽表示と取消理由についての判例 -Gallagher Group Ltd and Another v IO Tech Manufacturing (5 August 2013, North Gauteng High Court, Judge Kollapen)-

杉浦 彩弁理士、外国特許情報委員会

特許出願に関して提出された宣言書(Declaration Form P3)が以下に該当する場合、Section 61(1)(g)の取消理由になり、特許権が取り消され得るとの判断が裁判所により示された。

・宣言書における虚偽の陳述や表示が重大(materialなものであり、かつ
陳述や表示がなされた時点で、出願人が虚偽であることを知っていた若しくは合理的に知っていたであろう(the patentee knew or ought reasonably to have known was false at the time when the statement or representation was made場合

この判例によれば、出願人は、宣言書に署名をする前に無効理由があることを認識している場合には無効理由を解消する補正をする必要があるとされた。今後、南アフリカ共和国で特許出願する場合は、無効理由がないことを確認した上で宣言書を提出し、無効理由があると考えられる場合には、補正により無効理由を解消した上で宣言書を提出する必要がある。なお、宣言書の提出は、出願から6か月の期限内である必要はなく、許可期限まで延長することができる(規則33)。また、出願時に無効理由がないと考え、宣言書を提出したが、その後に無効理由があることがわかった場合には、出願係属中であれば、無効理由を解消する補正をして、再度宣言書を提出する必要がある。

判例の概要

南アフリカ共和国において、特許権侵害訴訟を提起された企業側(IO tech Manufacturing)が、特許権者(Gallagher Group Ltd)が提出した宣言書(Declaration Form P3)が「重大」かつ「宣言書が作成された時点で特許権者が知っていた若しくは合理的に知っていたであろう」虚偽の陳述や表示を含む旨を主張し、当該特許権の取消しを求めて反訴を提起した。

これに対し、特許権者側は、宣言書への署名後になされた補正により遡及的に無効理由が解消した旨を主張したが、裁判所は、事後的な補正によっては虚偽表示を知っていたことが正当化されるものではないとしてこれを退けた。

問題となる宣言書(Declaration Form P3)の記述

I/We hereby declare that:
4. to the best of my/our knowledge and belief, if a patent is granted on the application, there will be no lawful ground for the revocation of the patent;
※特許取消理由がないことを宣言している。

関連条文

<Section 61(1)(g) Act 57 of 1978>
61. Grounds for application for revocation of patent
(1) Any person may at any time apply in the prescribed manner for the revocation of a patent on any of the following grounds only, namely –
(g) that the prescribed declaration lodged in respect of the application for the patent contains a false statement or representation which is material and which the patentee knew to be false at the time when the declaration was made;

執筆者

特許部

外国特許情報委員会

[業務分野]

特許

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